ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋するおじさんの記録

『Hello! Project 2004 Summer 〜夏のドーン!〜』を観に行った日

 なにしろ僕は、2004年7月31日の昼、ハロー!プロジェクトのコンサートに行ってきたのである。色々すったもんだがあって、開演に15分遅刻をした。小走りで会場*1に入ると、あやや*2の歌唱ダンスがちょうど終わったところであった。あ、損しちゃった。あやや見られなかった。ちくしょう! 大損だ! ……まあ、いいや。僕は梨華ちゃんを視姦、いや、拝見しにきたのだから。

 僕の席は、南スタンド1階C12列8番、ファミリー席だった。ファミリー席は、立ち上がることができない。だいたいにおいて、ファミリー席とは、まさにファミリーが、女子供が、ゆっくりとまったりと、午後のお茶会でもするような心もちで、上品にコンサートを眺める席である。上流階級の風情である。

 僕の右となりには、若くて可憐な17歳前後の女の子がいらした。左となりには、4歳くらいの幼女。お母さんと並んで座っている。僕はここにいてもいいのだろうか。そんな思いもちらと頭をかすめる。24歳のおっさんが、上品なファミリー席に、梨華ちゃんを視姦いや、強姦、ちがう、和姦のがいい。しに来ているのは、ひじょうに問題があるのではないか。

 僕は、ファミリー席の上品な空気に溶け込むために、「私は、モーニング娘。に興味なんかないのだけれど、友達が急遽いけなくなったため、チケットを譲ってもらったのです。じゃあ行ってみようかしらん、どれどれ、ハロプロのライブってどんなものかな? と思って来たのです」という素振りを前面に押し出し、どっしりと、堂々と、サムライのような威厳をかもしだして、座っていた。

 ハロー!プロジェクトコンサート、略して「ハロコン」では、あやや、後藤真希、モーニング娘。などの人びとが、総出演をする。誰かが歌っているとき、舞台の端っこに据えられたベンチに、他のアイドルたちが座っている。たとえば、あややが歌っているときは、端のベンチにモーニング娘。の面々が座っており、あややを応援しているのである。

画・ふっち君。ハロコンのステージ上の様子。

 それで僕は、席に座るや否や、心臓をバクバクさせながら、梨華ちゃんの姿をベンチに探した。ステージ中央では、メロン記念日の4人が歌っている。ベンチには、紺野、高橋、新垣、小川などの姿がある。あれ? 梨華ちゃんは? いないじゃん! どこにも居やしねえじゃねえか! まさか、今日は欠席しました、なんて馬鹿げたことをぬかすのではあるまいな! いや、待て。梨華ちゃん以外にも、ベンチに見当たらない人間はいる。矢口とか。飯田さんとか。そうか、これは順番に、ベンチに座ったり座らなかったりするのか。なるほどね。そりゃそうだね。梨華ちゃん、はやく出ておいで。恥ずかしがらないで。ねえムーミン。

 ――30分後。出てこねえ。一向に出てこねえじゃねえか。いてこましてやろうか。石川の野郎、ふざけやがって。仕事をしろよ、このクソ女が。クソばっかり垂れ流しやがって。さっさと出てきて、俺に視姦させろ、そして強姦、だめだ、和姦のがいい。


www.youtube.com

 なっち*3の歌唱の番になった。『恋のテレフォンGOAL』という歌を唄う。僕は双眼鏡で、なっちを凝視する。むちむちである。なっち、ちょっと太っているのである。ああ、たまらん。立ってきた。さりげなく股間に手をやり、いい感じの位置にナニを調整する。だいじょうぶ。左隣の幼女には見られていない。右隣の美女にも見られていない。僕はラストサムライの威厳を、じゅうぶんに保っている。なっちは、ぴょんぴょん飛び跳ねたりして、まるできゃぴきゃぴしたギャルのよう。かわいい。しかしなっちは、この路線でいくのだろうか。ちょっと心配だ。なっちのむちむちの太ももを舐めまわすようにして見て、ナニを半立ちにさせながら、僕はなっちの将来を心配した。


www.youtube.com

 ピンク・レディーの『サウスポー』の音楽が鳴る。ダブルユーことW、辻ちゃん加護ちゃんのユニットのご登場。かわいらしい。僕は加護ちゃんが大好きである。なにしろ、加護ちゃんのおっぱいをわしづかみにしたいのである。そんなことを思っていたら、舞台端のベンチに、何か、可憐な影が見えた。見覚えのある肢体。いつもお世話になっている肢体。あの影は、もしやして、石川梨華ちゃんではあるまいか。双眼鏡をかまえて確認する。うわあ。居た。うわあ。梨華ちゃんがベンチに座ってWの応援をしている。うわあ。キュン。胸がキュンという音を何度もたてる。「梨華ちゃん」と小声で、つぶやいてみる。しかし梨華ちゃんは僕をシカトする。シカッティングしている。現在進行形である。それはあたり前なのだが、僕はとても切なくなった。左隣の幼女を絞め殺し、右隣の美女をスタンドから突き落とし、「天皇陛下、万歳!」と叫び、舌を噛み切って死んでやろうか、と思ったしだいである。

 僕は、Wに申し訳なく思いながらも、梨華ちゃんの姿を、双眼鏡を通して、ずっと眺めていた。しかし梨華ちゃんがそこに居るのか、居ないのか、判然としない。僕は思った、やはり居ないんじゃないかと。我思う、ゆえに我あり。ものごとを疑っている「私」は、疑いようもなく存在している。疑っている「私」は唯一確実に存在している。その確実な「私」が、明晰かつ判明に認識したものは、「私」と同じように確実である。というようなことを、デカルトが言っていた。

 僕は今、確実に存在しているらしい。梨華ちゃんが疑わしいと考えている僕は、確かに存在するのだ。しかし僕は、梨華ちゃんを明晰かつ判明に認識することができない。僕のお母さんのことは、一点の曇りもなく認識できる。僕のお母さんと同じくらい明晰判明に認識できなければ、それは確実とは言えないはずだ。僕は果たして、梨華ちゃんを、お母さんと同じくらい明晰判明に認識できているだろうか? とてもそうは思えない。手ごたえがない。嘘くさいんだ。なんだか、夢見心地なんだ。

 なんとも形容しがたい違和感を覚えながら、僕は梨華ちゃんを見つめていた。双眼鏡越しに、梨華ちゃんを感じようとした。どうやったら、梨華ちゃんをじゅうぶんに感じることができるのだろう。ああ、もどかしい。もっと感じたいのに。見つめているだけじゃ、駄目なのかな。


www.youtube.com

 ライブの終盤に、モーニング娘。が歌う。ああ、やっぱり、モーニング娘。は良い。見ていると幸せな気持ちになる。ずっと見ていたい。でも何事にも終わりは来るんだ。ずっと見ていることはできない。諸行無常だ。すべては、はかないんだ。梨華ちゃんも、はかない。『I WISH』(作詞・作曲 つんく)を聞いて、泣きそうになった。「人生って すばらしい」ってモーニング娘。が歌うと、説得力があるなあ。いつも、心から楽しそうにしているから。

 最後、『Yeah! めっちゃホリディ』と『Go Girl 〜恋のヴィクトリー〜』を、ハロプロの人たち全員で歌った。気付いたら、梨華ちゃんは、ほぼビキニ姿であった。ふともも。二の腕。おヘソ。くびれ。僕は、双眼鏡で梨華ちゃんだけを追っかけた。右端に行けば、右端を見る。左端に行けば、左端を見る。あ、そうだ。視姦するのを忘れていた。いや、強姦。否、和姦のがいい。愛し合いたい。良い肢体だ。ひじょうに良い肢体だ。梨華ちゃんを抱きしめたい。したい。僕は双眼鏡をかまえながら、興奮してきた。また僕は、ナニをいい感じのポジションに調整する。ああ、ちょっと湿っている。がまん汁が出ている。梨華ちゃんを妊娠させたらまずいから、ここでするのはやめておこう。舞台まで飛んでいって、うまい具合に梨華ちゃんのナニに入り込まないともかぎらない。

 すべての歌唱が終わると、梨華ちゃんがはけて行く。舞台から消える最後の瞬間まで、僕は双眼鏡や、肉眼で梨華ちゃんを見ていた。さようなら、梨華ちゃん。僕は、君のそばに居たんだけど、君は僕に気がついてくれましたか。いや、いい。やっぱり気がつかなくていい。恥ずかしいから。見られたくないんだ、僕は。さようなら、梨華ちゃん。また会う日まで、お元気で。

 僕の左隣の幼女とその母親は、とても楽しそうで、幸せそうだった。ふたりで、ピースサインをくっつけてWのポーズをしたり、見よう見まねで、ぎこちなくフリまねをしたりしていた。ああ、モーニング娘。が、これからも人を幸せにできる、そんなモーニング娘。でありますように。辻ちゃん、加護ちゃん、卒業おめでとう。そう心の中でつぶやきながら、僕は会場をあとにした。

*1:2025年10月8日追記:国立代々木競技場第一体育館。

*2:松浦亜弥ちゃんのニックネーム。

*3:安倍なつみさんのニックネーム。