すごい二日酔いだ
昨日は締めに泡盛を飲んだら思った以上に効いた。まだ酔いが抜けない。胃がしぼられるような感じがする。梨華ちゃんごめんね、会場で吐いちゃったらごめんね。
ハロプロ大運動会!
二日酔いが多少ましになってきた。そろそろ、さいたまスーパーアリーナに向かおうかしら。梨華ちゃんと会うのはじつに2か月ぶりだ。久しぶりに乳繰り合ってくるよ!
さゆ、気づいてあげて
スポフェスのあと、お酒を飲み過ぎて、いま僕はひどく酔っている。梨華ちゃんのカラダは、思っていたよりもムチムチだった。おしりがプリンプリンしていた。僕は200レベル232扉10列662番のファミリー席で観戦していた。隣に幼女はいなかった。そのかわり、右隣に素敵な若い女性がいらしった。左には僕と同年代の紳士がいた。前の席には熱烈なさゆみん*1ヲタがいて、事あるごとに「さゆー! さゆー!」と叫んでいた。しかしさゆみんは全く彼を無視していた。僕は彼が「さゆー!」と叫ぶたびに、「さゆ、気づいてあげて、こんなに彼は君のことが好きなんだよ」って、心の中でさゆに語りかけた。でもさゆは、僕の知るかぎり、彼に振り向くことは一度としてなかった。
フットサルの試合
僕は、梨華ちゃんの一挙一動を詳らかに観察した。必死にボールを追いかけている彼女を、双眼鏡でずっと、微動だにせず眺めている僕は、一体何者なんだろうって思いながら。ひいき目かもしれないけれど、梨華ちゃんのポジショニングセンスは抜群だった。梨華ちゃんが点を取ったときは思わず声を出しそうになった。ていうか出たかもしれない。「ふぇふぁぉ!」みたいな声が。僕の右隣の素敵な若い女性の手前、僕は格好をつけなければならなかったにもかかわらず。周りのみんなが拍手をしたので、僕も梨華ちゃんに向けて拍手をしたけれど、きっと梨華ちゃんには届いていないね。僕は自分でもその音が聞こえないくらいの、小さな拍手をしただけだったから。
アイドルたちの跳び箱
準備運動のときに、梨華ちゃんが大開脚をしていたらしい。僕はそれを見逃してしまった。体内のニコチンが切れて、そのときは喫煙所で煙草を吹かしていたから。大開脚か。おめでたいな。それを見たところで、その場でオ〇ニーできるわけでもなし、エッチできるわけでもなし。何なんだろうな、一体。むなしくてたまらないよ。あの会場に来ていた1万だか2万だかの観客は、誰一人として梨華ちゃんとエッチすることなんてできないんだ。デートをすることすらできない。友達になることすら。レスを貰ったり何だりしたら、それは嬉しいんだろうけど、それでみんな満足できるのだろうか? 少なくとも僕は満足できない。むしろ切なくなる。結局はそこまでしか許されないんだって思ったら、涙しか出てこない。「推しメンを自分だけのものにしたい」ってほとんど真剣に思っている、この僕がおかしいのだろうか。みんな、よくほどよいところで割り切れるものだね。僕は子供なのかな。夢うつつなのかな。大人になりたいな。
ミキティの顔が印刷された旗
跳び箱の金メダルとかなんとかの表彰式で、ミキティー*2の顔が印刷された旗が掲げられたことには、非常な違和感があった。僕だったらあんなの絶対に嫌だ。自分のためだけに戦ったみたいじゃないか。何が「ONE FOR ALL」だって話だ。そこはチームの旗を掲げるべきだろう。そりゃあ、ミキティも苦笑いするわ。しかもその旗が片側にしか印刷されておらず、僕のほうからは真っ白な布が見えるのみだった。表裏両方に印刷するべきでしょう、そこは。別にいいけど、少し不愉快な気持ちになった。
大会のMIPとMVPが発表される
梨華ちゃんがMIPに選ばれた。僕の中では、梨華ちゃんはいつだってMVPなんだけれど。モスト・ヴァリアブル・パーソンだよ。どうか、お願いします。僕の隣にずっとずっと居てくれませんか。僕を膝枕して、耳掃除をしてくれませんか。「痛くない?」「痛くはないけど、ちょっとくすぐったいな」「うふふ、あ、取れたよ、大きいの」「やあ、ほんとに? どれどれ……あら、ほんとだ。すっげーでかいなこれ!」というようなのを、僕は心の底から念願する。もう一人のMIPはよっすぃ~*3だった。いしよしである。MVPは、ミキティだった。妥当である。矢島ちゃんがまたしても! ていうのも面白いと思ったけれども。ていうか矢島ちゃん(下の名前覚えてない)*4は正統派美少女だなあ。普通に、胸がキュンとしちゃった。
ライブがおこなわれた
僕は双眼鏡を構え、ひたすら梨華ちゃんを追っていた。梨華ちゃんの身体は、なんであんなにムチムチしているのだろう。細いのにムチムチというのは、最高級にエロい。くびれが無理やりくびれているような感じで、人間として少し不自然にも思えたけれど、その不自然さが、僕の股間を猛烈に刺激した。腰をくねくねさせるいやらしいダンスも、僕の股間を刺激しまくった。けれど右隣の素敵な若い女性の手前、リカニーするわけにもいかなくて、ライブのあいだ中、僕はずっと悶々としていた。60分あったとして、50分は双眼鏡を構えて、ブツブツと独り言を言っていた。「えろい…たまらん…梨華ちゃん…おしり…ふともも…リカニー…」、隣の女性に聞こえないような小声で。僕はどうしてこんなに気持ちの悪い人間なのですか。ヲタ芸をしてる人の方がだいぶ爽やかだ。僕は陰湿すぎる。自分でも嫌だ。だれか僕を刺殺してください。
ライブ後のぐるり一周
最後、ハロプロの人たちがグラウンドの客席ぎわを一周した。その近さは、最前席の人が手を伸ばせば届くくらいだった。ファンの人たちは彼女らを近くで見ようと、自分の席を離れて前のほうに群がっていた。僕はあまりみっともないことはしたくなかったし、10列目と充分近かったので、自分の席に座っていた。グラウンドをぐるり周って、梨華ちゃんが僕のそばに近づいてくる。周りのファンが立ち上がって手を激しく振り出す。視界がさえぎられたため、僕も立ち上がった。梨華ちゃんがどんどん近づいてくる。僕の心臓は、壊れそうなくらい大きな音を立てる。ドキン! ドキン! ああ、みんな手を振っている。叫んでいる。どうしよう。僕は、毎晩のようにリカニーをしているんだ。そんな僕が、君に手を振る資格があるのか。この右手を、いつもあれを握っているこの右手を。それに、僕は最初からずっと、双眼鏡を構えて微動だにしていなかったんだ。そんな男がいきなり手を振り出したらおかしいじゃないか。東大生がいきなり「マ〇コ!」って言い出すようなものだ。恥ずかしい。恥ずかしい。梨華ちゃんが僕の目の前を通ったとき、僕と彼女の距離が10mほどしかなくなったとき、しかし僕は手を振った。振っていた。みっともなく、ニヤけた締まらない顔をしながら。何もないというのに。エッチなんかできやしないのに。デートさえもできないのに。レスなんかもらったって哀しいだけなのに。梨華ちゃんは、僕のほうを見て、手を振り返してくれた。ような気がした。目が合った。ような気がした。僕はとっても幸せになった。ぽわ〜んってなったんだ。フォークダンスで、好きな女の子と手を繋いだときのような、照れくさいけど嬉しいような、そんな気持ちに。だからどうか、僕を刺殺してください。
酔うとタッチしたくなる
その後、早大モ研*5の人たちと赤羽の笑笑*6で飲んだ。僕は田中さんと呼ばれるわけだけど、僕は世界中の田中さんのうちで、最も底辺の田中さんだ。ふとしさんとしても最低。セクハラしてただけだったもの(男に)。なんか、酔うとタッチしたくてしょうがなくなるんだ。究極的には抱きしめたいのかもしれない。ただ、これだけは言っておくけど、僕が最も抱きしめたいのは、梨華ちゃんだよ。
偶像なら偶像でいいのに
それから解散してみんな帰っちゃったけど、僕はまだ飲み足りなかったし、どこにも帰りたくなかったので、大宮駅に着いてから再度笑笑に向かった。その途中、路上で独りギターをかき鳴らしながら歌っている人がいた。僕は立ち止まって煙草を吸いながら、彼の歌を聴いた。彼の歌を聴いてる人は、僕だけだった。道を歩く人たちは、彼のことを無視して、見たとしても一瞥をくれるだけで、さっさっと通り過ぎていった。1曲終わると、僕は小さな拍手をした。それは僕の耳にも届かないような小さな拍手だったけれど、彼の耳には届いたようで(あるいは拍手している姿が目に入っただけかもしれないけど)、彼は僕に小さく会釈して、はにかむようにして笑った。2、3曲聴いたあと、僕は彼のそばに歩いていって、「がんばってください」と言った。彼は「ありがとうございます」と言って頭を下げた。さらに「最高でしたよ」と僕は心にもないことを言った。彼は、「ほんとですか、ありがとうございます」と言って、またはにかむように笑った。嘘なのに。最高だったなんて思ってやしないのに。僕は確信した。自分は世界で一番最低な人間だと。僕には、誰のどんな笑顔も向けられる資格がありません。
笑笑に一人で入店する。「何名さまですか?」と訊かれ、指を一本立てて「一人です」と答える。僕は飯を食って、またビールを飲んだ。寂しくなったので誰かを呼び出したくなった。そんな自分に嫌気がさした。「くそったれが」「畜生め」「ふざけやがって」「どうせウンコするんだろ?」「アイドルなんか」「中途半端なんだよ」「偶像なら偶像でいいのに」「なんで実在なんかするんだ」「大嫌いだ」「全部が嫌だ」「あとさき考えないで生きてるの、俺だけだな」「ベルトコンベアー」「それすらつとまるか」「結婚なんか絶対しねえからな」「なんで酒飲み始めると止まらなくなるんだろう?」「才能なんかありやしないのに」「能有る鷹は爪を隠す?」「爪なんかないくせに」「無いのに隠すのは、究極的に卑劣な人間だ」「無い爪を見せびらかしているほうが、まだましだ」「俺は死ね、死ね、死ね、死ね」など、とりとめのない独り言を呟いた。小さく。でも誰かに、聞こえるように。それを聞きとめた誰かが僕の隣に座って酒をついでくれるのを期待して。
僕は努力をしなければ
卒業なんかしても僕には明るい未来は待ち受けていないことに、気がついた。何も努力してないし、何も計画を立てていないからそれは当たり前なんだけれど。ニートか、フリーターか。どうしよう、どうなるんだろう。梨華ちゃんと結婚して善良で従順な主夫になろう。って半分本気で考えている僕は、もはやどうにもならないようです。ああ、でも、どうにもならないけど、明日から卒論をがんばって書こう。ああ、努力、努力をしなければ。大学受験のときはどうしてあんなにがんばれたのだろう。あのときの努力よ、希望よ、もう一度。



