
ここのところセルフプレジャーをしていない。最後がいつだったか思い出せないくらいしていない。たぶん4日くらいしてない。立たなくなったとか、セルプレに飽きたとか、梨華ちゃんが好きじゃなくなったとか、そういうわけじゃない。タイミングの問題だ。したくなる時は一日に何度か訪れるんだけど、そういう時にかぎって母親が家の中を歩き回っていたりするんだ。非常に困る。いつ僕の部屋に入ってくるかわからないから。僕の母親はノックはするものの、返事を聞かずに扉を開けるのだ。僕はゆっくりセルフプレジャーをしたいんだ。梨華ちゃんに没頭したいんだ。めくるめくようなリカニーをしたい。めくるめきたいんだ。母親の足音にビクビクしながらしたくはないんだ。
「じゃあお風呂ですればいいじゃん」と君は言うかもしれないけど、あんまりお風呂ではしたくないんだ。やっぱり梨華ちゃんの写真を見ながらしたいし、それに排水口が大変なことになるから。つまるんだ。そして風呂場が洪水になるんだ。僕の家の風呂場はしばしば洪水になるんだけど、これはたぶん僕のせいなんだ。僕がリカニーをしているからだ。こないだ、母親がこんなことを僕に言った。
「風呂場が洪水になって困るのよねぇ。排水口の掃除をしたら、ヘドロみたいなものがつまっていたわ。なにかしら、あのヘドロ。痰かしらね。そうよきっと痰だわ。あなた風呂場で痰を吐いているでしょう? やめてくれないかしら、痰を吐くのは」
「痰。ああ、痰のせいか。やっぱりね。僕けっこう吐くわ。風呂場で痰を。ごめん。痰吐いてごめん」
と僕はとりあえず謝罪したんだけど、お母さん、ごめんなさい。それはきっと痰ではありません。僕はお母さんに、手に取らせてはいけないものを手に取らせてしまった。僕は、これ以上親不孝者にはなりたくない。
「じゃあトイレですればいいだろう」って君は言うかもしれないけど、この寒い中トイレでするのは厳しいものがある。僕は下半身はだかにならないとセルプレができないんだ。この時期にトイレで裸になると寒すぎるんだ。あそこが凍える。マジで。なえてしまう。梨華ちゃんへの愛が足りないのかもしれないな。愛。愛か。そんなもの、本当に僕の中にはあるのかな? 愛ってなんだ?
あ、ちょっと待って。今、来たよ。唐突に訪れた。ピンク色の何かが、僕の敏感な股間とやわなハートを刺激してきた。あ、したい。今したい。梨華ちゃん。したいんだ。君を抱きたい。イメージの中で君を。お母さんはどこだ? 今はいない。でも今は昼だ。真っ昼間からするなんて! いいのか? でもタイミング的には今しかない。めくるめくようなリカニー。それは僕と梨華ちゃんが最も近づいたような、そんな気持ちになれる瞬間。とても甘美な。僕は梨華ちゃんが大好きだ。リカニーも大好きだ。今しよう! 僕はイメージの世界へと旅立ちます。あそこも立ちます。というか立っている。クララが立った。クララじゃない。あそこだ。いやらしいものだ。きたないものだ。クララほどに感動的じゃない。きっとそこに感動なんてない。たぶん愛もない。僕は梨華ちゃんのことを、実はそんなに愛していないんじゃないかと最近思う。自信がない。愛ってなんだ? あ、透明なものが出てきた。でも我慢なんてしなくていいんだ。今なら大丈夫だ。誰もいないんだから。お母さんの足音は聞こえない。さあ。リカニーをしよう。*1
*1:2026年7月7日、七夕の日、文章を読みやすく整えました。僕と梨華ちゃんの間には、今でも天の川が横たわっています。