
先日、「ゆきりん」という愛称で有名なAKB48の柏木由紀ちゃんと握手をしてきました。ゆきりんは梨華ちゃんの熱心なファンであることでも有名で、こないだソロシングル『ショートケーキ』を出したときには、梨華ちゃんと対談もしていました。その対談が収録されているバージョンのCD(劇場盤)を僕は購入し、拝聴しました。梨華ちゃんは酒焼けしたようなハスキーボイスで、モーニング娘。時代の思い出を機関銃のようにしゃべり、ゆきりんはひどく緊張した様子でほとんど聞き役に回っていたので面白かったです。ゆきりんのソロシングルなのに、梨華ちゃんばっかり喋っていて大丈夫なのだろうか、ゆきりんヲタに怒られないだろうか、と心配になったけど、とくに誰も怒っていないみたいでよかったです。

インターネットの情報によると、ゆきりんは素人時代、指原莉乃ちゃんとともに『はてなダイアリー』を徘徊していたらしいです。ゆきりんは僕のブログも読んだことがあるかもしれません。そしてそれがあまりにもどうかしている内容だったから、軽蔑の表情を浮かべながらすぐに右上のバツボタンをクリックしたかもしれません。僕なんかと握手するなんて、吐き気がするかもしれない。しかし、握手する相手がまさかあの「ふっち君」だとは思わないだろうし、最近の僕はヲタの鑑のような内容のブログを書いているので、ゆきりんと握手しても問題はないだろう、と考え、AKB48の個別握手会に行ってきました。
東京国際展示場の超でかいホールでAKBの握手会は行われており、人は何千人もいるように思われました。たまに不良のような雰囲気の若者たちとすれ違い、生写真などをカツアゲされるのではないかとビクビクしました。人の良さそうなおじさんや、大人しそうな女性の多い梨華ちゃんの現場とはぜんぜん違います。午後5時くらいに、緊張をほぐすために、まず「さっしー」こと指原莉乃ちゃんと握手することにします。多忙をきわめる人気者のさっしーは、体中から疲労が滲み出ていたけれど、笑顔で元気よく対応してくれて、なんて健気な人なんだろうと思いました。庶民的なさっしーと握手をして緊張がほぐれた僕は、満を持してゆきりんの列に並びます。右隣のレーンは「ぱるる」こと島崎遥香ちゃんでした。ぱるるが握手している姿がチラッと見えました。塩対応で有名なぱるるだけれど、にこにこ笑って握手していて、可愛らしいと思ったし、なんか心がほっこりしました。そんなに塩じゃないのではないか、と思ったけれど、実際に握手するとまた違うのかもしれません。でももし好きな人が、あんな風ににこにこと握手してくれたらそれだけで嬉しいような気がします。梨華ちゃんは僕と握手するときには、不安そうな顔をしていることが多いので切ないです。
1時間近く並んでやっと、次が僕の番という状態になりました。ゆきりんがヲタと握手している様子が見えます。ゆきりんはヲタの手を右手で握りながら、左手で上から優しくさすっています。前の人がいなくなると、僕は係の者にブースの中へ促され、いよいよゆきりんと対面しました。ゆきりんは全体的に細長く、顔がとても小さい。僕は「こんにちは」と挨拶してから、「僕も石川梨華ちゃんのこと大好きなんです」と、いきなり本題に入りました。なにしろ7秒しか時間がないから、天気や景気の話などをしている暇はありません。ゆきりんは「え! そうなんだ!」と目を大きく見開きます。そして「美勇伝…!」とつぶやき、美勇伝について語りたそうにしています。僕もゆきりんと、梨華ちゃんのことについて語り合いたいと思ったけれども、なにしろ時間が7秒しかないので僕はゆきりんの言葉を遮るかのように「一緒に梨華ちゃんを応援しましょう!」と告げました。僕はそう言いながら、係の者にけっこうなパワーで肩を押され、ブースの外へと追いやられていきます。ゆきりんはビックリしたような表情を浮かべたまま、僕に手を振っていました。
ゆきりんは「神対応」ということで有名だけれど、そんなに神っぽい対応ではなかったです。人間でした。不意に梨華ちゃんの名前を聞いたことにより、ついうっかり、ただのヲタだった頃の自分、人間に戻ってしまったのかもしれません。